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経済

「反デフレ不況論」 日下公人・長谷川慶太郎

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日本は世界の最先端にある!悲観論を超えた未来予測対談。
第1章 トヨタ・ショックが日本企業を強くした(トヨタ批判は「程度の低いスタンドプレー」;リース料金が証明する日本車の強さ ほか)

第2章 百年デフレは日本の時代(インフレは戦争の産物、デフレは平和の産物;百年デフレの時代 ほか)

第3章 「わけあり商品」と「芸術品」(デフレは「繁栄の証」;「日本教」とものづくり ほか)

第4章 二〇一〇年は重厚長大の時代(日本型雇用が「日本型ものづくり」の原点;「職員」と「工具」の格差がなくなった ほか)

デフレ経済はこう対処すべし!

賃金、物価が下落するなかで日本企業はどうすれば生き残れるのか。稀代の経済評論家二人が、いま最も重要なデフレ問題を語り合う。

「世界標準」など気にするな。「ガラパゴス化」の何が悪い! いま人々が悩んでいる「デフレ」は、世界最高品質のものづくりと、文化的成熟を経た「独走する日本」ならではの現象である。

本書はタイトルの通り、デフレ不況という見方を真っ向から否認するものである。
「百年デフレは日本の時代」「デフレは『繁栄の証』である」等々、日本経済にまつわる「暗い通説」をどんどん覆していく。

日本企業、とくにものづくりに携わる人々は、いくらグローバル化が進もうと、中国が台頭しようと「あっさりと自然体で」努力を重ね、現在においてもなお、途方もなくハイレベルな境地を維持している。

デフレへの処方箋は「日本はこれからも同じようにすればよい」、つまりサブプライム金融危機やギリシャ危機など、外の問題に目を奪われて日本の良さを見失わなければ、心配する必要はないということだ。長年日本経済を見てきた論客二人が縦横無尽に語り合う、圧倒的な一冊。


日下公人[クサカキミンド]

評論家、日本財団特別顧問、三谷産業監査役、原子力安全システム研究所最高顧問。1930年、兵庫県生まれ。東京大学経済学部卒業。日本長期信用銀行取締役、ソフト化経済センター理事長、東京財団会長などを歴任。ソフト化・サービス化の時代をいち早く先見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍

長谷川慶太郎[ハセガワケイタロウ]

国際エコノミスト。1927年、京都府生まれ。大阪大学工学部卒業。新聞記者、雑誌編集者、証券アナリストを経て、独立。83年、『世界が日本を見倣う日』(東洋経済新報社)で、第3回石橋湛山賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



前書きによると、長谷川先生と日下先生は数十年と交際を続けておられる友人ということですが、私もこの両先生を共に尊敬しております。

両者に共通するのは、日本人としての愛国心や、国の発展を願っている気持ちが著書から深く伝わってきます。
それが、当たり前と言えば当たり前ですが、最近の風潮として、菅総理を始めとした左翼政治家が国政を引っかき回し、大手メディアや経済評論家が一緒になり、経済破綻論の旗振り役をしていますが、誠に、情けない状況です。

この本の第一章では、長谷川先生が、トヨタ・ショックが日本企業を強くしたと言われています。
また百年デフレは平和の時代の象徴であり、日本の本当の強みは、世界の製造業を支える圧倒的な技術力であり、特に原子力発電は日本勢の独壇場で、今後も日本経済は発展を続けるということも書かれていました。

私は、この本の中でも、とりわけ、日下先生が書かれた第三章、「わけあり商品」と「芸術品」から、興味深いところを要約してみたいと思います。

日本は世界一の「近代」を完成させた

日本は以下の条件から、近代を超えた「脱・近代モデル」が世界一完成している国である。


●モラルや道徳のある経済の実践
●GDPの指標で測れない価値の創造
●軽量化、数値化、可視化できないものに対する敬意や関心、および暗黙知


しかも日本には、立派な中世の記憶や思い出も江戸時代の立派な伝統も残っている。
千年以上も前に書かれた「源氏物語」が同じ日本語として読めるし、飛鳥時代(578年)に創業した大阪の金剛組が、寺社仏閣建築における匠の技術を守り伝えている。

日本では古代の歴史も脈々と受け継がれている。
このように豊かな「目に見えない資産」が日本にある。

それらはすべて国民の中に共有されていて、物語や時代劇、映画、あるいは現代の漫画やアニメに至る迄、数々の作品を生み出してきた。

言い換えれば、そうしたものが日本が世界最先端の「脱・近代モデル」をつくりあげるためのソースになっている。

ヨーロッパでは数百年前、あるいは千年以上前のことを知るには、ラテン語やヘブライ語、古代ギリシャ語の文献を探す必要がある。

したがって、現代の日本人が「源氏物語」をそのまま日本語として読めるのは凄いことである。
1776年に建国された若輩のアメリカに至っては、古代はもちろん、中世も存在しない。

しかもアメリカ人は古代の勉強には非常に熱心で、高校の教科書にもソクラテスやプラトンは登場するが、高校でも大学でも、ゲーテやシェークスピアなどの中世の作品はそれほど教えられていない。

隣の中国には近代がない。
1911年の辛亥革命で清国が滅んで中華民国が興ったが、中華民国はいちおう近代国家らしい体裁は整えていても、中身はそうならなかった。

戦後、中国に共産主義が成立したが、政治のやり方、統治システムを見る限り、共産主義は中世どころか、古代の復活である。
一般大衆の意識を見ても、中国社会は古代のままである。

要するに、アメリカも中国も国民の意識の上で、歴史という時間軸に隙間がある国なのである。
古代、中世、近代とワンセットで揃っている国は日本だけで、ほかに、比較的揃っている国といえばイタリアぐらいしか見当たらない。

いずれにしても日本では、長い歴史のなかで蓄積された「目に見えない資産」が、無意識に「常識」として共有されている。

いざというときに歴史の遺産がどこからか頭をもたげてきて、草の根の思想が目覚める。
自分では最先端を行っていると知らずに、世界一の製品をつくってしまう。



日下先生の説によると、日本は近代化を完成させ、次のステージに入ったと言われています。

それは、「かわいさ」や「クール」「親しみやすさ」という質の充実に入り、経済も人間生活も「量」から「質」に変わったと考えれば、GNP(国民総生産)やGDP(国内総生産)という経済指標では測れない価値が生まれていることに気付くだろうと仰っています。

「ドラゴンボール」や「ワンピース」等、世界中の多く人達が読まれていますが、この日本アニメの影響力を始めてして、なぜ、日本の文化や製品が世界で高い評価を受けるのか、私は、不思議な思いを感じていましたが、この本で、その理由が分りました。

日下先生が指摘されるように、日本の長い歴史のなかで蓄積された「目に見えない財産」こそ、私達国民に、無常識に「常識」として共有されているからなのですね。

確かに、私は、「源氏物語」の現代語訳を読む前に、小学生の頃、「あさきゆめみし」(大和和紀著作)という漫画を読んで、「源氏物語」を知りました。

そのように日本の漫画は、「古事記」から現代に至る迄、数多くの名作を漫画化したという点でも、非常に充実しており、私は、与謝野晶子や額田王の本を読む前に、既に、漫画で彼女達の生き様を知りました。

そういう点で、日本の漫画は、知的水準が高く、日本の子供達は、漫画を通じて、数多くのことを学んでいると思います。海外の漫画事情は知りませんが、それが、日本人の強みかも知れません。

また、先日、TVで、”AKB48”の海外ツアーを放映していましたが、一緒に踊っている海外の熱狂的ファン達の様子を見たら、その影響力は半端なものではないと思いました。
漫画のみならず、”AKB48”の魅力である、「かわいさ」「親しみさ」「クール」は日本文化そのものです。

実は、日下先生だけでなく、別の経済アナリストも、下記のようなことを言われていました。

「文明は西からやってきて、日本には、富だけでなく、宗教が溜まっていきます。
中国大陸から真言宗をもたらした空海がいた頃の中国大陸は、世界の縮図であり、ユダヤ教やキリスト教の教えが含まれています。

よって、日本が発言すると欧米勢は怖いのです。
日本の文化で、最も恐れられているのが、実は「漫画」です。

ヨーロッパでのコスプレの浸透は半端じゃないないです。
このように、日本の文化の浸透力は半端じゃないので、武器ではなく、言動力が怖いのです。」


このように日本文化や日本製品という、”日本教”が、世界に浸透する理由は、遙か古代から受け継がれてきた「目に見えない財産」がソースになっているということに対し、日本人としての誇りと自信を持っていいと思うのです。

この経済アナリストが言われるとおり、実は、欧米勢は、日本の文化の浸透力や影響力を恐れています。
それは、彼らが意識しているかどうか分りませんが、日本人が持つ「目に見えない財産」に対しての嫉妬心もあると思うのです。

また、日下先生は、こうも指摘されています。

「日本人の場合、草の根の人々の常識やセンスが世界トップであるにも関わらず、インテリが低レベルである。実際、大学へ行ったとか、留学したことを自慢している日本のインテリは、実に様々なウィルスに感染し、多くの病気を背負い込んでいる。
”近代病””欧米崇拝病””国家万能病””科学技術病””経済病”などきりがない。」

「日本は大衆が偉い国で、大衆は専門がないから総合的な判断ができる。
直感を働かせることができる。
日本人が本来もっている「暗黙知」を働かせている。

そして、近代病や経済病のウィルスからもっとも影響を受けなかった人々がものづくりの技術者であり、どの国の技術者よりも精巧で高性能な製品を完成させてる。」と・・・・。


確かに仰るとおりだと思います。

先日書いた、浅井某氏のように、経済ジャーナリストとして本を数十冊出している人よりも、かえって、三橋貴明氏のように、2ちゃんねるから出たような人が日本経済の正しい実態を分析しています。

経済に限らず、素人でもプロ以上に聡明な方が多いのが、「日本の大衆の強み」だと思います。
ブログランキングに掲載された個人のブログを読むと、それが、よく分ります。

それに引替え、日本のトップエリートのレベルの低さは、民主党政権の政治運営のお粗末さを見ても納得できます。

民主党は、東大出身が多いそうですが、前鳩山総理でも幼稚園生レベルです。
菅さんも鳩山さんも同レベルでしょうが、これでは、”軍事オタク”や”経済オタク”の賢い小学生を連れてきて、政権運営を任せた方が、まだマシだと思いました(笑

そして、エリートの最たる、財務官僚や日銀の視野の狭さや判断のまずさは、これからも、日本経済を奈落の底に突き落としていくでしょう。
このような、無能なエリートには、日本の政治や経済を任せてはならないと思いました。

わが尊敬する日本神道の神々よ・・・。

日本人は先の大戦では負け、「日本神道」を世界に広めることは出来ませんでしたが、「日本文化」や「日本製品」を通じて、”日本の心”を世界に広めているのだと思いました。

長い間、日本人を見守り、古代から近代にかけて、「目に見えない財産」を残してくださって、深く感謝しております。

私達は、その恩恵で生きているのだということが、この本を通じて分りました。
最後に、そのことに気付かせて頂いた日下先生、長谷川先生、有り難うございます。


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Comment

こんばんは~

長谷川慶太郎さんまだご活躍なんだ。

明日休みだから、僕も読んで見よう。

Re: こんばんは~

> 長谷川慶太郎さんまだご活躍なんだ。
> 明日休みだから、僕も読んで見よう。

もん吉さん、お久しぶりです。
ずっと、パソコンを開いていなかったので、お返事が遅くなりました。
長谷川先生の本、とても参考になりますよ。
「2011年、長谷川慶太郎の大局を読む」は良かったですよ。
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